人気作[今の風を感じて: https://freegame-mugen.jp/rank/game/inde2.html ]を制作したヒデさん・辺境紳士さんによる次回作にあたる[天使の微笑]。[天使の微笑]は前作の[今の風を感じて]と同じく戦闘やチップなどの独自システムと、美麗なイラストと細かなキャラ演出により人間模様を色濃く描いたドラマチックアドベンチャーRPGです。
[天使の微笑]の主人公クルードは《闇の世界で最強と畏怖された暗殺者》。前作同様、経験値稼ぎによるレベルアップという概念自体無い上に、かつて最強と言われた剣術の使い手の主人公である為、チップやカード・アクセサリなどによって攻撃・防御力の補正は行えますが、ストーリー上の主人公の強さは変化しません。また、戦闘システム自体が剣士の一騎打ちという、他に類を見ない程に特殊であり、目押しによる反射神経や回復薬を使うタイミングなどが要求されます。
今作も前作同様に、経験値・レベルの代替えとなりキャラクターの成長に関わるチップやカード・アクセサリを探すことが重要となります。また、基本的にストーリーは一本道ですが、話の本質がより見えてくる隠されたイベントやキャラもあり、今作ではチップだけでなくイベント探しも重要となっており、ロールプレイングというよりもアドベンチャーといった色が強いです。イベント達成率は常時見ることができ、クリア後にデータを継承しての2周目でしか発生しないイベントや登場しないキャラなど隠し要素が多分に含まれており、そう簡単には100%に到達することは出来なくなっています。
ストーリーが上手くまとまっており、キャラクターは一人一人が個性的でキャラが生きてるのは流石といったところ。主人公クルードの暗殺者でありながらも、同時に父親でもあるという立場に立たされた心情が見事に伝わってきます。また、辺境紳士さんの様々に表情が変化する顔グラフィックによりキャラクターに感情移入しやすくなっています。
[今の風を感じて]とは違い主人公が暗殺者であり全体的にシリアス路線であるため、緊迫感あふれるイベントが多いですが、気軽なキャラ同士のやり取りに笑える場面もしっかりと盛り込まれており、心がなごむことも。
キャラが喋ると顔グラフィックが出てくるぞ
美麗なオープニング
一風変わった一騎打ちの戦闘システム
カードやチップ、回復薬、アイテムを集めるのも重要
ゲームポイント
ゲームパッド対応
RPGツクール2000で作成
一騎打ちバトルの独自戦闘システム
オリジナルグラフィックの挿絵が綺麗
隠しイベントや隠しキャラなどやり込み要素が豊富
プレイ時間は4,5時間と短めだが、ストーリー密度は高い
WebMoneyで購入可能
[天使の微笑]の詳細
- 頒布形態
- シェアウェア試用版
- カテゴリ
- ロールプレイングゲーム
- 年齢制限
- 全年齢
- 対応OS
- 98 Me 2000 XP
- 制作者
- AlphaNuts
- 本体サイズ
- 9MB
- Version
- 体験版6.03
- 最終更新日
- 2008年4月17日
- お気に入り
- 票1票
ゲームとしてのクオリティは高いですが、ストーリーや設定がちょっと…
まず仕事とはいえ人殺しが子どもと幸せに暮らすっていうのはどうかなと。その点で引っかかったんですけど、友人から勧められたものなのでとりあえず全クリしました。
グラフィックは今にも劣らない程に美麗でしたが、その分とあるキャラのデッサン崩れが気になりました。
ゲーム性は非常に凝ってますが、ほぼ運任せですね。ただレベルアップの概念が無く、バトル回数が決まっています。レベル上げが苦手な人にはいいかもです。
ストーリーは、暗殺業の主人公が紆余曲折ありながらもターゲットを追っていくというものです。
※以下ネタバレです
ただ、最後がなあ…。結局ターゲット殺害は失敗に終わるし、オチは何が言いたいのか作者の意図が分からず、雰囲気でまとめられた感じです。ていうか最強なら御託は良いからさくっとやれや主人公。その上このゲームで主人公が殺したのはたった一人だけなために「最強の暗殺者」という肩書きに説得力が無いという。
あと、隠しキャラで(主人公とは別の)暗殺者に父親を殺害され復讐に燃える娘ユリが出てきますが、彼女によって、子持ちの人殺しが余計に受け付けられなくなりました…。主人公によってユリみたいな子どもがどれだけ生まれたのだろう。極悪人の仲良し親子シーンはもう見たくないです。
全体的にクオリティの高い作品です。
マップチップ、キャラチップ、音楽、一枚絵、戦闘ドットなども(私の知りうる限りでは)素材のモノは一つもなく、シェアウェア相応の手間がかかった作品だと思います。
しかし、ドットに関しては製作者独自の雰囲気こそあるものの、特別上手いモノではないため、スクリーンショットや体験版などでプレイして自分に合うかどうか試す事をオススメします。
また、戦闘システムも戦略性よりも目押し(もちろん、こちらが有利になるようにチップを組み替えて、という事も行います)が重要であり、そういうモノが苦手な人にはだいぶ辛い戦闘システムだと思います。
そして、傷薬は基本的に落ちているモノを拾っていくので、使いすぎると後々苦労します。もちろん、傷薬を配布してくれるNPCもいますが、それも一定以上貰うとゲーム内の成績に影響する(警告はあります)ため、なるべく使わないように進んでいく事が重用です。
しかし、そういった点が問題ないと判断したのであれば、値段相応の価値はあるためプレイする事をおすすめします。
本当に良く出来ていて、プレイ後に気持ちが晴れ晴れとする。
それぞれのキャラが魅力的でストーリーも好感が持てる。
シェアウェア版がやりたくなる作品です。