チーズは氷河期を救う

かつて世界は争いもなく幸福だった。
学校は楽園そのもの。子供こそが自由の象徴だった。
だけど、大人はお金を求め争うようになった。
効率化をし、人を解雇し、会社は大きな利益を上げた
だが、幸福を享受できる人々は少数に限られた
それに納得できなかった大人たちは争い、
殺し合い、奪い合い、滅ぼしあった
大人は大人を滅ぼすために核を撃った
大人も死んだが、子供も同時にたくさん死んだ
さらに最悪なことに雪も降り、食料が枯渇しだした
世界大恐慌がおきた
そして、大人は限られた資源を守るために、
さらなる死をばら撒いた
ティーンウィルス、若者をカビ人間に変える。通称ゾンビだ
おっさんや老婆などには効果がないが、若々しい人はゾンビになる
もちろん３０過ぎたお姉さんも、例外なくゾンビになる
子供や多くの青年がゾンビになった
だが、幸いなことにゾンビ達は寒さに弱かった
寒さはゾンビの活動を一時的に止めた
だが、それは驚くべき進化をゾンビにもたらした
ゾンビは食べ物に擬態した
まるでミミックのように、氷の中で息を潜めて冒険者を待ち受ける
食べれるかどうかは開けてみるまで誰にもわからない
ここはかつて東京と呼ばれた場所――