物静かな青年、エルネスト・サンセール。
ある日、屋敷に帰ると彼の家族は一人残らず殺されていた。
※暴力表現・流血等があります。苦手な方はご注意ください。
タイトル
シーン1
ゲームポイント
プレイ時間
黙読 90分前後
音読 6~7時間(速度による)
[煌炎]の詳細
- 頒布形態
- フリーウェア
- カテゴリ
- アドベンチャー・ノベル
- 年齢制限
- 全年齢
- 対応OS
- 98 Me 2000 XP Vista 7 8 10
- 制作者
- 魚住冬
- 本体サイズ
- 34.5MB
- Version
- 1.0
- 最終更新日
- 2018年6月22日
- お気に入り
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楽しみにしていた作者様の新作であります。
やはりというか、本作もまた作者様のダークな一面が全面に押し出された暗めノベル。そこにシニカルな視点が織り交ぜられてるのがこれまでの作品とはちょっと違う点でしょうか。
今回は男性主人公の復讐がテーマということもあり、注意書きにあるようなシーンもあるにはあるのですが、さほどグロい表現があるわけでもないのでそこは心配する必要はあまりないかと。
ストーリーは復讐に救いはないという普遍的なテーマで一貫してますが、そうせざるを得ない人間の葛藤が描かれてます。従来のファンな方には説明は不要ですが、やはり万人受けするとはなかなか言えない人を選ぶ内容。しかしそこを恐れず攻めていく作者様の気概は個人的には嫌いではありません。妙に流行に乗った作品に食傷気味な人は新鮮に感じるかもしれません。ただホラーではないのでホラー好きな人は注意が必要です。
ちなみにグラフィックはこの作者様には珍しく、年齢高め、しかも目つきが悪いヒロインという新たな試みをされてます。興味がある人はプレイ推奨です。いや、これはただ筆者が個人的に目つきの悪いヒロインが好きなだけなのですが。これは作者様が絵描きとしてイマドキの流行からちょっと外れたところを狙い始めた、ということなのかな? などとも邪推してみたり。絵描きの心情はよく分からないのでただの想像なのですが、そういう部分を想像してしまうのもこの作者様のゲームの魅力だったりします。音楽のセンスもよく、全体的に静かな曲をチョイスしてきて作品の演出にひと役買ってます。が、それが逆に冗長に感じてしまうのは恐らく個人的な感想でしょう。
中盤のイベントも結構重要なはずなのに、この静かさのために淡々と進行している印象。あえてそういう演出意図なのでしょうけど。
作者様としては他のゲームでも扱ってるテーマですが、本作で結構新しい試みに挑戦されているので、次回はどういうものを構想しているのかと、つい、楽しみにしてしまうのです。