帝都大学医学部付属病院の煙草部屋・最後の夜
安保拓(高橋拓)の自伝
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「おう!ラキスト。退院が決まったってー。」
殺風景な光が病床に入る夕方六時過ぎに、
ヌチャヌチャと味のしない病院食を食べ終わると、
いそいそと病室を出て喫煙室へ向かう俺に、ガンキュウが長い廊下を笑顔で走りながら声をかけてきた。
「おめでとう。じゃ、煙草部屋まで競争しよ。」
ガンキュウは、前に聴いた話だと元運動部らしく、
その足の速さに追いつける訳がない。
本人は、ただの元運動部と言うが、その走る姿はプロのように美しく軽い。
でも名前も知らない仲間。ここの病院は皆んな仲間。仲間の仲間・・・。
このお話の為に、2021年12月吉日。
昔懐かしい東京大学附属病院を訪れたが、
涙だけが流れて辛い気持ちになった。
あの頃、今のようにインターネットが発達していて、
メタバースのようなサービスが有ったら、現在でもきっと仲間だろうと思うと、
まためそめそと涙が溢れてきた。
通称、ラキストが煙草部屋のみんなを、
青森県のイタコ伝説のように摩訶不思議に呼び寄せます!?
原案・シナリオ 安保拓
素材 魔王魂、背景写真補完の会
プログラミング 胡湖奈るん
制作者メッセージ
ひとりの人生の大切な記憶にスポットをあてた作品です。楽しんでいただけると幸いです。
帝都大学医学部付属病院の煙草部屋・最後の夜
- 対応OS
- 頒布形態
- フリーウェア
- カテゴリ
- アドベンチャー・ノベル
- 年齢制限
- 全年齢
- 制作者
- 安保拓(高橋拓)
- 制作サイト
- ここ奈るん
- 本体サイズ
- 77.4MB
- Version
- 1.0
- 最終更新日
- 2024年2月20日
- プレイ回数
- お気に入り
- 票2票
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この作品を読んで、いろいろと、心に響くものがありました。
皆、それぞれ、治療がつらいけど、タバコを吸う為の部屋に夜に集まり、
そこで、消灯時間まで仲間たちと交流する事が出来るから、
毎日のつらい治療にも耐えられるのだろうな・・・
支える仲間と、その仲間たちと楽しく過ごせる場所の存在というのは凄いな…と感じました。
各人の詳しい状況はこの作品を読んだだけでは到底分からないですが、
自分は、この作品を読む事で、作品に描かれている光景が、頭の中で、所詮は自分の想像にすぎませんが、そういったものが浮かんできたりもしました。
そういうのが浮かんできたのは、多分、この作品の文章は、凄く伝わりやすいように書けているという事なんだと思います。
作中に出てきた病に関しても、自分はそれらの病を全て知らないので、
その人たちの苦しみは分からないし、
この作品に描かれている方々も、互いの苦しさを100%は分からないだろうけど、
この人たちは、互いに励まし合っているようなので、
本当は凄く苦しいけど、集まる仲間達を励ましたい為に必死で病気と闘い、煙草部屋に来る仲間を励ましたりする・・・そういうのって、凄いって思います。簡単に出来る事じゃないと思います。
今の時代、命を軽視してるのではないかという風潮なのでは?と思う事が良くありますが、
そんな時代でも、この人たちは、そうじゃない!!!
自分だって苦しい筈なのに仲間を励ましたりできる・・・うまく言えませんが、そういうのが凄く心に響きました。
だから、こんな凄い話を教えていただき、本当にありがとうございます。
この作品を読んで本当に良かった。
これからは、凄くつらくて耐えきれない時、この物語の事を思い出します。
そうする事で、自分はつらくても負けないで闘えるだろうから・・・だから、自分は感謝します。この作品を制作して下さった方に・・・この作品に描かれている人達に・・・
シナリオとグラフィックとサウンドは凄く良いです。
シナリオは物凄く心に響きました。沢山の人に読んでもらいたい作品だと思いました。
グラフィックは、病院での話なので、病院の画像を使用しているのが良いです。
サウンドは、シーンや登場人物の心境を良く表していると感じました。
システムは、文章の縦表示、自分はあまりそういうのをゲームでは見た事が無いので、少し読みづらいと感じましたが、すぐに慣れました。…が、横表示を見慣れてる自分にとっては少し読みづらかったです・・・
独創性についてはどう評価して良いか良く分からない部分もありますが、たまにゲームの中で制作者自身の病の事が書かれてる作品は見かけるのですが、
この作品みたいな描き方をしてる作品は他にあるか分からないので、この評価にしました。