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初めまして、太一と申します。
昔「RPGツクール」やその他「ツクールシリーズ」を購入し
ゲームを制作していました。
今は詩や音楽を手掛けています。
僭越ながら何卒宜しくお願い致します。
『風のアイシア2・サンドレーアと邪神教』へのコメント(2022年11月28日 00:11)
『風のアイシア・フェアリアルランドストーリー』へのコメント(2022年1月 3日 22:32)
「創作」に於いて必要な物は何か。他ならぬ「想像力」でしょう。
仮令それがゲームでも詩や音楽といった芸術分野でも。
では受け手側に「良い」と感じさせる為には?
やはり「相手の立場に立って物事を考える」事でしょう。
本作は一昔前の所謂「レトロゲー」を題材にしたRPGです。
グラフィックはドット、音楽は矩形波や三角波といった単純波形によるファミコン風、
ストーリーも王道とシンプルで分かり易いです。
逆に「シンプルだからこそ作るのが難しい」とも言えます。
「シンプルであるが故に飽き易い」という要素を抱えているからです。
併し本作は飽きる事なく最後迄プレイできます。ゲームを暫くプレイしたら
「フェアリアルランド(本作の舞台となる世界)」に見事に引き込まれるでしょう。
温かく優しい世界観、叮嚀に描き込まれたキャラやマップ等のドットグラフィック、
要所要所に合った単純波形が奏でる音楽、王道なストーリーでありながらも
RPGには欠かせないであろう新しい町に来た時の喜び、先を早く知りたくなる冒険があり、
フェアリアルランドの世界を十二分に堪能できる事間違いなしです。
恐れながら私的評価点を以下に列挙させて頂きます。
評価点
・町やフィールドに花が沢山咲いている温かく優しい世界
・花を摘み取って売却する事のできる独自のシステム
・幾つかの質問によって決定する様々な職業
・アクティブタイムバトルの導入(ゲーム内表記ではアクティブが『時間すすめ』、
ウェイトが『時間とまれ』)
・自キャラの移動が速いのでサクサク進める
・城や町の人達の親切な情報提供
・隠しダンジョン、ゲームクリア後のお楽しみ要素有り
・ドット、音楽、シナリオに於いて見事に構築されたレトロゲーの世界
これら優良と思える点につきましては他ならぬ作者様の「想像力」による物であり、
又「受け手の立場に立って」ゲームを制作されたからでしょう。
「こうしたらプレイヤーは面白いと思うのでは?」、「こういう要素を取り入れて
ゲームを盛り上げよう」…その様に試行錯誤されたかと思います。
それが評価点として挙げさせて頂きました「職業決定の質問」であったり
「アクティブタイムバトルの導入」だったり…その様に推測できます。
本作のグラフィック、音楽、シナリオは作者様お一人で全て制作されたとの事で
その熱意、根気、制作意慾に只々脱帽する次第です。
非常に楽しくプレイできるゲームなので続編等今後の展開が期待できる所です。
フェアリアルランドの温かく優しい世界に触れてみませんか?
長広舌を弄してしまい申し訳ございませんでした。
最後に…主人公の立ち絵、可愛いです(笑)。
ゲームとは関係ありませんが…作者様のレビューに対する
律儀なご返信、好感が持てました。
前作をクリアしてどれ位時が経ったでしょう。前作のレビューにて「続編が期待できる」と
私は記述しました。11月に入り、久し振りに夢現様に訪問、何か面白しろそうなゲームは
ないかと探していた所、まさかの「風のアイシア2」の文字を発見!そう、期待通り続編が
作られていたのです。私はすぐさまダウンロードし、ゲームを始める事としました。
以下、長々と書き連ねられていますが、何卒最後迄ご閲覧頂けますと幸いです。
「風のアイシア」シリーズは某有名RPG…特にⅡの影響が色濃く出ています。
但し戦闘はサイドビューでこちらはこれまた有名な某RPGシリーズに影響されていると
思われます。いわば有名RPG2シリーズのハイブリッドとでもいいましょうか。
それでは以下、個別に評価させて頂きます。
・シナリオ/ストーリー
内容は簡単に言えば昔のRPGで一般的だった「悪しき者を倒せ!」という王道なストーリー。
併しそれが良い。憖じ奇を衒うとどんなに他が良くてもストーリーの所為で台無しという事は
商業RPGでも散見されます。ストーリーはそのゲームの根幹。根幹が良ければこそ枝に繁る
葉(グラフィックや音楽等)が映えるのですから。
・グラフィック
前作同様古き良きレトロゲー風味の色数の少ないグラフィック。とはいえそれがマイナスになる要素はなく、寧ろプラスに働いています。「色数が少ない故の温かみ」という不思議な感覚を
与えてくれるのです。特に立ち絵や戦闘での味方、敵キャラのグラフィックは「よくここ迄
描けたな…」と思わされるでしょう。因みに戦闘での味方キャラのグラフィックはかなり
パワーアップしており、前作は完全横向きだったのが、今作では斜め顔になっています。
立ち絵も主人公含む女の子は可愛く、男性キャラは凛々しく描かれています。
・サウンド
今作はなんと単純波形のみで構成された8bitと生楽器を再現した16bitから選択する事が
でき、しかも特定のNPCに話しかける事でいつでも変更可能というスグレモノ!
矩形波、三角波、パルス波が織り成す8bitの懐かしさをグラフィックと共に味わうも良し、
カラフル且つ本格的なサウンドで8bitと16bitの融合を楽しむも良し、その時の気分で
変更するも良し!曲自体も良く、フィールド…仲間が全員揃った時の楽し気な音楽、町の
迎え入れてくれているかの様な温かくも朗らかな音楽、何より「聞き比べ」ができるのは
高ポイント。「16bitで聴いていたBGMが8bitだとこんなアレンジになるのか」、「8bit音楽が16bitだとこんな豪華になるのか」…。プレイされる際は是非「聞き比べ」される事をオススメします。
・システム
幾らレトロゲーを意識したとはいえ、時流にしっかり合わせており、NPCに話しかけたり
扉を開けるのにコマンドから選択する必要はなく、ワンボタンでOK。又上下左右を押下し続けて
一つの欄で止まる事なく、しっかりとその方向に進み続けていってくれます。同時に
主人公の動きも俊敏で、ストレスを感じる事なく遊べるでしょう。戦闘に於いては前作同様、
ウェイト/アクティブ(ゲーム内表記・時間とまれ/時間すすめ)選択・途中変更可能、
又「どこでもセーブできる」これは強みです。万が一やられても良い様にボス前でセーブ、
いつ何があっても良い様に中断感覚でセーブ。このどこでもセーブ機能がどれだけ役に
立ったか。但し「詰み」となった状況でもセーブできてしまうのでそこだけはご注意を(笑)。
・オリジナリティ
前作の「お花」に関するお店は今作でも健在。但し前作では「交換」だったのが今作では
別の物に変わっています。どの様に変わったかは実際にプレイしてご確認ください…。
前作をプレイされた方ならニヤリとする演出…そう、アレやコレを調べると主人公が
可愛い声でリアクションしてくれます。こういった遊び心もポイント高いです。
前作でもそうでしたが「風のアイシア」シリーズは昔のRPGの基本を良い意味で踏襲し、
独自のオリジナリティに溢れている訳ではありません。併しストーリー/シナリオの項で
触れた通り、下手にオリジナリティを追求する事はそれによって全てを台無しにしてしまう
危険性を孕んでいます。「過ぎたるは猶(なお)及ばざるがごとし」正に風のアイシアは
独自性は控え目に基本に忠実でいる事で作品のクオリティの均衡を保っているのです。
・総評(おもしろさ)
総括して一言「面白い」これに尽きます。前作をプレイしていれば尚更です。前作から
変更された、進化した箇所が見受けられるからです。それはグラフィックであったり、
音楽であったり…。何といっても今作の目白押しはPTでの冒険!孤高の一人旅も気楽で
良い物ですが、和気藹々とした仲間達との旅は操作しているプレイヤーも一緒に楽しい気分に
なります。一人旅は一人旅なりの作戦が必要でしたが、PT旅ではPT旅なりの作戦が必要と
なってきます。それを考えるのも又楽しい。今作も前作同様、至る所に次に進むべき場所を
教えてくれるNPCがいるので、まず迷う事はないでしょう。一部複雑と思われるイベントも
あるでしょうが、RPGの基本である「関係ないと思われる場所に戻る」「NPCの話をよく聞き、
怪しいと思った場所を調べる」等を踏まえれば大丈夫です。「風のアイシア」シリーズは
RPG初心者さんにうってつけのゲームだと思っています。NPCは親切に情報提供してくれますし、
ダンジョンに於いて何かしらの仕掛けがある場合、立て看板で注意書きがしてある等、
徹底してプレイヤーに寄り添ってくれているからです。前作を知らなくても十二分にプレイ
できますが、前作をプレイして知識を増やしておくとより楽しめる事請け合いです。
最後に恐れながら私事を。私は本作をダウンロードし、1日約5時間プレイ、クリア迄約10日。
特段縛りプレイを意識した訳ではないのですが「瞬間移動魔法/アイテムを使用しない」
「ダンジョンから脱出する魔法を使用しない」プレイ。それは本作を少しでも長く遊ぶ為の
私なりの遊び方であり、少しでも長く本作に触れていたいという気持ちから来た物です。
それだけ本作には人を捉えて離さない魅力があったのです。前作同様、至る所に花の咲いた
優しい世界、温かみ溢れるグラフィックに音楽、ダンジョンを抜けた時・ボスを倒した時・
新しい町に着いた時の喜び…。生半可な気持ちで作られたゲームではこの様な事態に陥る事は
ないでしょう。それだけ作者様がレトロゲーを愛しリスペクトし色々な方に遊んでほしい!
という強い気持ちが私をそうさせたのでしょう。前作もクリア後のお楽しみ要素はありましたが
本作もあるとの事で、その時点での主人公達のレベルは70前後に達しました(笑)。
長々と書いてしまいましたが、「風のアイシア2」が作られた事に関して、とても嬉しく
思っていると共に、又次作及び外伝等を期待しています。実は密かに3が作られるのでは
ないかと思っています。というのはオープニングで主人公に「次行く大陸(本作の舞台)は
全部で5つある内の4つ目に訪れる大陸」という台詞があるからです。これは「5つ目の大陸に
行く、次作が出る事の示唆である」ととれるからです。もし3が出たら今度は4人パーティー
でしょうか(笑)。とにもかくにも素晴らしいゲームをありがとうございました!