タナトフォビア　～二人の約束～

『あらすじ』
圧倒的な強さと富を持つ主人公、ギュラ。
普通の人間が生涯追い求めても手に入らないものを、彼女はいくつも持っていました。

ですが、そんな彼女にも手に入らないものがひとつだけ。

それは永遠の命。

いつの日か自分という存在が消滅してしまうことに耐えられないギュラは、不老不死を求めました。
非道な人体実験に協力し、目的のためなら他者の命を平気で奪い、自らの肉体を改造し命を伸ばす。

そんな日々のなかで、ギュラは不思議な能力を持つ実験体の女の子、ミコと出会います。
人体実験の被害者であり、研究所から出ればもう長く生きられないミコは、ギュラに言いました。

「自分は死んでもいいから、暮らしていた大地に帰りたい」と。

能天気なミコの発言にプライドを傷付けられたギュラは怒り、それをミコはあざ笑いました。
怒りの収まらないギュラは、ミコに言います。

「なら好きなところに連れて行ってやる、そして死の直前に後悔する姿を見てやる」と。
ミコは、「後悔など絶対にしない」と再びギュラをあざ笑いました。
こうして、つまらない意地の張り合いから、幼稚な大人と生意気な子供の旅は始まりました。

これは、そんな二人の、「勝負の約束」を見届ける物語です。