名作フリーゲームや面白い無料ゲームをおすすめランキングで紹介するサイト
コメント数は1回です
mikouri さんをフォローしています
mikouriさんのWebサイト:http://muspell.raindrop.jp/
『ダリアの剣』へのコメント(2025年12月23日 16:41)
戦闘の爽快さに特化した、尖った魅力を持つRPG。 一方で、シナリオとマップデザインが足を引っ張っており、好みがはっきり分かれる作品だと感じました。
シナリオ・世界観:
演出は最低限に抑えられており、長いデモで拘束されない点は好印象です。 ただし全体的に描写が淡白で、本来感情を動かすべき場面が十分に機能していない印象を受けました。特にミザール以降はイベント尺の短さとドラマチックなシチュエーションにギャップがあり、主人公ダリアの言動が軽率に見えてしまいます。
また、世界設定の説明が乏しく、「なぜこのボスと戦っているのか」が分からなくなる場面が散見されました。 ポストアポカリプスジャンルを謳っているものの、資源が乏しいという設定と実際のゲーム体験(水が無限購入できる、緑豊かなマップが急に登場する等)に齟齬があり、没入感を削がれます。
圧政を敷くアレスを打倒するという大目的に対し、民衆が苦しんでいる描写が薄く、各集落も比較的平和に見えるため、物語上の動機づけが弱い点も気になりました。 六将についても、なぜ主人公と殺し合いになるのか必然性が描かれず(メタ的には次エリアに行くためですが、なぜ六将は次エリアへの道を封鎖しているのでしょう?)、消化不良感が残ります。
一方、コーヒー豆イベントによるダリアとネモフィラの交流は、キャラクターを掘り下げる良い要素でした。
グラフィック・サウンド:
自作のキャラクターグラフィックや各種演出は丁寧に作られており、全体的にクオリティは高めです。 サウンドも世界観に合っており、特にタイトル画面と通常戦闘のBGMは印象に残りました。
システム:
本作最大の長所。 敵のステータスや行動、状態異常がすべて開示されている親切設計に加え、手番を消費しない回復、個性的で強力な呪具の選択、ボスにも通用するスタンや行動不能など、ストレスの少ない現代的な戦闘が楽しめます。
初期から確定スタンが使用可能な点も、このゲームの方向性を明確に示していて好印象です。 レベル上げをほとんどせずにラスボスまで進めましたが、各ボスは弱すぎず強すぎず、ビルドを試す相手としてちょうど良いバランスでした。 戦闘画面の情報量が多く視認性に難があるなど細かい不満はありますが、致命的ではありません。
一方で、マップデザインは評価を下げる要因です。 単調で分かれ道が多く迷いやすい構造にもかかわらず、袋小路に報酬があるわけでもなく、探索の楽しさが乏しく感じられました。
総評:
粗は多いものの、「戦闘の爽快さ」という一点においては非常に強い個性を持った作品です。 戦闘システムが一般的なRPGとは異なるためやや取っつきにくさはありますが、実際にプレイヤーが行う操作はシンプルで、慣れれば快適に遊べます。
戦闘重視のRPGが好きな人には一度触ってほしい一方、シナリオや探索を重視する人には物足りなさを感じるかもしれません。
戦闘の爽快さに特化した、尖った魅力を持つRPG。
一方で、シナリオとマップデザインが足を引っ張っており、好みがはっきり分かれる作品だと感じました。
シナリオ・世界観:
演出は最低限に抑えられており、長いデモで拘束されない点は好印象です。
ただし全体的に描写が淡白で、本来感情を動かすべき場面が十分に機能していない印象を受けました。特にミザール以降はイベント尺の短さとドラマチックなシチュエーションにギャップがあり、主人公ダリアの言動が軽率に見えてしまいます。
また、世界設定の説明が乏しく、「なぜこのボスと戦っているのか」が分からなくなる場面が散見されました。
ポストアポカリプスジャンルを謳っているものの、資源が乏しいという設定と実際のゲーム体験(水が無限購入できる、緑豊かなマップが急に登場する等)に齟齬があり、没入感を削がれます。
圧政を敷くアレスを打倒するという大目的に対し、民衆が苦しんでいる描写が薄く、各集落も比較的平和に見えるため、物語上の動機づけが弱い点も気になりました。
六将についても、なぜ主人公と殺し合いになるのか必然性が描かれず(メタ的には次エリアに行くためですが、なぜ六将は次エリアへの道を封鎖しているのでしょう?)、消化不良感が残ります。
一方、コーヒー豆イベントによるダリアとネモフィラの交流は、キャラクターを掘り下げる良い要素でした。
グラフィック・サウンド:
自作のキャラクターグラフィックや各種演出は丁寧に作られており、全体的にクオリティは高めです。
サウンドも世界観に合っており、特にタイトル画面と通常戦闘のBGMは印象に残りました。
システム:
本作最大の長所。
敵のステータスや行動、状態異常がすべて開示されている親切設計に加え、手番を消費しない回復、個性的で強力な呪具の選択、ボスにも通用するスタンや行動不能など、ストレスの少ない現代的な戦闘が楽しめます。
初期から確定スタンが使用可能な点も、このゲームの方向性を明確に示していて好印象です。
レベル上げをほとんどせずにラスボスまで進めましたが、各ボスは弱すぎず強すぎず、ビルドを試す相手としてちょうど良いバランスでした。
戦闘画面の情報量が多く視認性に難があるなど細かい不満はありますが、致命的ではありません。
一方で、マップデザインは評価を下げる要因です。
単調で分かれ道が多く迷いやすい構造にもかかわらず、袋小路に報酬があるわけでもなく、探索の楽しさが乏しく感じられました。
総評:
粗は多いものの、「戦闘の爽快さ」という一点においては非常に強い個性を持った作品です。
戦闘システムが一般的なRPGとは異なるためやや取っつきにくさはありますが、実際にプレイヤーが行う操作はシンプルで、慣れれば快適に遊べます。
戦闘重視のRPGが好きな人には一度触ってほしい一方、シナリオや探索を重視する人には物足りなさを感じるかもしれません。