自分の名前以外の何も分からない一人の少年が、どこなのかも分からない世界の行き着く先とその答えを探して旅をするRPG。世界は階層ごとに区切られており、それぞれの特徴的な世界観が目まぐるしく登場し、プレイヤーを一気にクライマックスまで引き込みます。
シリアスで作者のメッセージ性を感じさせる独特のストーリーと悲壮感あふれる世界観がこのゲームのなによりの特徴で、また、一風変わった登場人物や印象的な台詞回しも大きな魅力の一つです。
ゲーム中で迫られる選択肢の中には、プレイヤー自身が望んだ選択がそのままエンディングへと向かうシチュエーションもあり、またそれが決してバッドエンドなどではなく「一つの物語の終局」であるところも、このゲームの独自の方向性を反映させたシステムと言えるでしょう。
プレイ開始からラストまで要所要所に散りばめられた示唆的な情報からプレイヤーは様々な解釈をしつつ、ゲームクリア後は世界や存在や目的という永遠のテーマに何かしらの答えを感じるかもしれません。
ちょっと変わったRPGが好きな方にはオススメです。
原文:【夜明けつくったひとさん】